テンセントが提供する中国のチャットアプリ「微信(中国語読み:ウェイシン、英語:WeChat、ウィーチャット)」の機能であるWeChatミニプログラムとWeChat公式アカウントは、すべてテンセントのWeChatアプリケーション内で構築されています。
2018年05月25日で500日を迎えたWeChatミニプログラムですが、まだまだどんどん成長していきそうな気配です。
広東省政府は5月21日、国家初の総合生活サービスミニプログラム「広東省」を立ち上げ、最終的にインターネットを通じた各種認可や社会保障の確認、更新を行うことができるようにしました。中国のウェブデザインは、どこか時代遅れのデザインが多かったのですが、一気に逆転したような感じです。
2017年1月9日にWeChatミニプログラムが正式に公開されて以来、500日が経過し、小売、医療、各種エンターテイメント、観光、政府などで利用されていて、すごい勢いで広がっています。先日カルフールに行ったら、大々的にPRされていました。
2018年1月でWeChatには、毎日1億7千万人のアクティブユーザーがいます。わずか1年ちょっとで、ミニプログラムは中国で最もホットな媒体になりました。
ミニプログラムの急速な発展の過程で、5千万ドル以上の資金を調達している企業もあれば、小規模なプログラムを開発する企業もでてきています。弊社セカイウェブも行っています。
多くの方から「2つの違いがあまりよくわからない」という意見を伺います。
テンセントのWeChatミニプログラムとWeChat公式アカウントの違いについて、様々な角度でご説明いたします。
目次
集客力の違い
1、検索で見つけてもらう。これはミニプログラムにも公式アカウントでもそれぞれ可能です。現在、ミニプログラムは新しい機能のこともあり、検索で表示されるライバル企業が少なく有利です。
2、周辺から探してもらう。これはミニプログラムの機能で、周辺にあるお店を検索してもらえます。地域密着型のビジネスでは有利でしょう。
3、宣伝や紹介。QRコードやリンクを使ってそれぞれ訪問してもらうことができます。
コンテンツ開発の違い
1、開発言語: WeChatの公式アカウントでは、HTML5は、が使用されます。 ミニプログラムはWeChatによって開発されたプログラミング言語を使用します。デザインとしては、Webページに似ていますが、構築方法が異なります。
2、開発コストと開発期間:開発コストと開発期間は、公的な製品として市場が成熟しているため、第二次開発を行う多数の第三者プラットフォームが既に存在します。 もちろん、セカイウェブでも対応しています。
3、開発期間は、公式アカウントはサービス提供から何年も経っており、開発サイクルは短くなります。 WeChatミニプログラムは2017年に開始されたばかりで、開発期間がやや長くなります。
コストに関しては、WeChatミニプログラムとサーバー用のWeChat公式アカウントに「どのような機能を持たせるか?」によって異なります。WeChatミニプログラムはHTTPSを使用する必要があるため、WeChatミニプログラムを使用できるように独自にサーバーを使用する必要があります。その分コストは高くなります。
異なるポジショニング
WeChatの公式アカウントは、主に情報の伝達に使用されます。ウェブサイトなどを経由してリンクから公式アカウントを開くと、マーケティングや情報の配信、チャット対応などを中心とした簡単なやりとりが可能になります。
たとえば、主に情報を提供したい場合は、公式アカウントで十分ですが、WeChatでショッピングモールを提供したい場合は、WeChatミニプログラムを使用する方が良いです。
機能と体験の違い
WeChat公式アカウントはウェブサイトのようなもので、WeChatミニプログラムはアプリの機能に似ています。
機能的には、公式アカウントはローカルキャッシュがないため、開くたびにページの更新が要求され、画面を開くのが遅くなりがちです。これによりユーザーの使用時間が低下するため、WeChatミニプログラムがその点では、優位になります。
ミニプログラムでは、イメージローカルキャッシュで、ページ切り替えはリフレッシュする必要がないため、体験的にはアプリに近いといえます。
異なる技術
WeChatミニプログラムは、WeChat内部のアプリとも言え、公式アカウントはWebページといえます。事実、公式アカウントのWebページ実行環境はブラウザ(IE,グーグルクロームなど)です。WeChatミニプログラムの動作環境はブラウザではありません。
IPHONE(iOS)とAndroidでの違い
見え方が少々異なります。(左がiOSです。)
制作の流れ
まずは、ミニプログラムに登録
ミニプログラムをWeChatの公式プラットフォームに登録すると、開発することができます。
自分の情報を入力
名前、写真、紹介文、サービス内容の範囲などの基本情報を入力します。
ミニプログラムの開発
プログラマーは開発ツールをダウンロードし、開発書類を参照してミニプログラム内の開発とデバッグを行うことができます。
一般公開
開発が完了したら、公開のためにコードをWeChatチームに提出し、承認された後に一般公開します(ベータ期間中には、公開されません)。
提供されている基本デザイン
次のようなページ遷移やページ構成が提供されています。